訪問診療のいいところ、気になるところ
            在宅で医療を受けられる「訪問診療」は、高齢者や通院が困難な方にとって欠かせない選択肢です。
今回は、そのメリットとデメリットについて、実際の診療現場の視点から整理してみましょう。
    今回は、そのメリットとデメリットについて、実際の診療現場の視点から整理してみましょう。
メリット
医師・看護師が自宅に来てくれる安心感
            病院へ行けない方のもとに医療者が訪れることは、大きな安心につながります。
通院の負担がなく、住み慣れた自宅で診察を受けられるというのは、身体的にも精神的にも大きなメリットです。
また、訪問時間には多少の前後があることもありますが、自宅でリラックスして待てることは外来にない利点といえるでしょう。
    通院の負担がなく、住み慣れた自宅で診察を受けられるというのは、身体的にも精神的にも大きなメリットです。
また、訪問時間には多少の前後があることもありますが、自宅でリラックスして待てることは外来にない利点といえるでしょう。
24時間対応のサポート体制
            訪問診療には、夜間や休日も含めた24時間の連絡体制が組み込まれています。
定期訪問とは別に、発熱や体調悪化といった緊急時にも対応が可能です。
「知らない医師」ではなく、「普段から診てもらっている医師や看護師」が診てくれるという安心感は、訪問診療ならではの特徴です。
    定期訪問とは別に、発熱や体調悪化といった緊急時にも対応が可能です。
「知らない医師」ではなく、「普段から診てもらっている医師や看護師」が診てくれるという安心感は、訪問診療ならではの特徴です。
生活に寄り添った“かかりつけ医”の役割
            訪問診療は、病気を診るだけの医療ではありません。
普段の暮らしや価値観、将来の希望など、外来では話しにくいこともじっくり相談できる関係性を築くことができます。
まさに「生活の場にいる医療者」として、終末期の支援や人生の選択も共に考える存在となります。
    普段の暮らしや価値観、将来の希望など、外来では話しにくいこともじっくり相談できる関係性を築くことができます。
まさに「生活の場にいる医療者」として、終末期の支援や人生の選択も共に考える存在となります。
デメリット
費用が高く感じることがある
            訪問診療を受けるにあたり、費用面での負担を感じる方もいらっしゃいます。
自己負担1割の方であっても、月2回の訪問で7,000円前後かかることが一般的です。そのうち約5,000円程度は、24時間対応を維持するための診療報酬が占めています。
    自己負担1割の方であっても、月2回の訪問で7,000円前後かかることが一般的です。そのうち約5,000円程度は、24時間対応を維持するための診療報酬が占めています。
            しかし、そこには病院への通院にかかる交通費、付き添いの家族の時間的負担、急変時の夜間対応など“見えにくいコスト”も含まれていると考えると、費用の意味合いが見えてきます。
体調が比較的安定している方は、月1回の訪問に調整することで費用を抑えることも可能です。不安な点は、遠慮せず主治医と相談してみることをおすすめします。
    体調が比較的安定している方は、月1回の訪問に調整することで費用を抑えることも可能です。不安な点は、遠慮せず主治医と相談してみることをおすすめします。
まとめ
            訪問診療は、「病院に行けないから仕方なく利用するもの」ではなく、「安心して暮らし続けるために選べる医療」です。
医師が家に来てくれるという仕組みには、単なる利便性以上の価値があります。
費用のこと、対応内容、訪問頻度など、気になることがあればまずは医療機関に相談してみてください。
その一歩が、患者さんご本人とご家族にとって、大きな安心につながるはずです。
    医師が家に来てくれるという仕組みには、単なる利便性以上の価値があります。
費用のこと、対応内容、訪問頻度など、気になることがあればまずは医療機関に相談してみてください。
その一歩が、患者さんご本人とご家族にとって、大きな安心につながるはずです。

