通院が“できない”ってどういうこと?訪問診療の適用を考える
「訪問診療って、どんな人が対象なの?」
現場でもよく聞かれるこの質問。厚生労働省では「自力で通院が困難な方」と定義されていますが、実は“通院が困難”という言葉には、非常に多くの意味が含まれています。
今回は、私たちが現場で実感している「訪問診療の適用」について、少し深堀してみます。
現場でもよく聞かれるこの質問。厚生労働省では「自力で通院が困難な方」と定義されていますが、実は“通院が困難”という言葉には、非常に多くの意味が含まれています。
今回は、私たちが現場で実感している「訪問診療の適用」について、少し深堀してみます。
通院=病院に行くこと、だけじゃない
たとえば病院に行くとき、どんな流れを思い浮かべますか?
家を出る、交通手段を使う、受付をする、診察を受ける、薬をもらう、支払う、帰宅する__。
この中には、
家を出る、交通手段を使う、受付をする、診察を受ける、薬をもらう、支払う、帰宅する__。
この中には、
- 歩く、移動する身体能力
- 症状を説明するコミュニケーション能力
- 医師の話を理解・記憶する認知機能
- 薬の管理、金銭の管理
- 予約を守って再度通院する計画性
といった、実に多くの力が必要になります。
「歩ける」だけでは通院可能とは言えない
たとえば認知症で移動はできても、自分の症状を伝えられない、診察の内容を理解できない、薬が管理できない方は「通院できている」とは言えません。
逆に「家族が車で送迎してるから通院できてる」というケースでも、本人が“自力で通院できていない”のであれば、訪問診療の適用になることもあります。
逆に「家族が車で送迎してるから通院できてる」というケースでも、本人が“自力で通院できていない”のであれば、訪問診療の適用になることもあります。
本当に「医療が届いているか」が重要
通院が可能かどうかを見るとき、“病院にたどり着けるか”ではなく、“医療の中身が本人に届いているか”という視点がとても重要です。
訪問診療では、患者さん一人ひとりの生活背景まで見ながら、「医療を必要な形で届けるにはどうしたらいいか」を考えていきます。
訪問診療では、患者さん一人ひとりの生活背景まで見ながら、「医療を必要な形で届けるにはどうしたらいいか」を考えていきます。
訪問診療は「特別な医療」じゃない
訪問診療は「がんの末期」や「看取り」のためだけの医療ではありません。
「病院に行くのが難しくなってきたけど、医療を受けたい」「できるだけ自宅で過ごしたい」__
そんな希望に応えるのが、訪問診療の役割です。
自宅で安心して療養できるよう、私たちは日々、地域の患者さんとご家族をサポートしています。
「病院に行くのが難しくなってきたけど、医療を受けたい」「できるだけ自宅で過ごしたい」__
そんな希望に応えるのが、訪問診療の役割です。
自宅で安心して療養できるよう、私たちは日々、地域の患者さんとご家族をサポートしています。


